非居住者の所得控除(所得税)

 所得税法では所得控除の制度を設けています。

 これは、所得税額を計算するときに各納税者の個人的事情を加味しようとするためです。

 それぞれの所得控除の要件に当てはまる場合には、各種所得の金額の合計額から各種所得控除の額の合計額を差し引きます。

 所得税額は、その残りの金額を基礎として計算されます。

 所得控除の種類は、雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除(この控除は女性の場合と男性の場合とで要件に差があります。)、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除(38万円)です。

 日本国内に住所などがない、いわゆる非居住者の場合の所得控除は、上記のうち雑損控除、寄附金控除、基礎控除の三つです。